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なんか,ほぼフルリメイクじゃない?「遊戯王 TAG FORCE GX」をプレイして,その変わりっぷりに驚いた。開発者インタビューもあるよ[TGS2026]
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印刷2026/09/18 22:58

プレイレポート

なんか,ほぼフルリメイクじゃない?「遊戯王 TAG FORCE GX」をプレイして,その変わりっぷりに驚いた。開発者インタビューもあるよ[TGS2026]

 KONAMIが展開する「遊☆戯☆王 タッグフォース」(遊戯王TF)シリーズは,トレーディングカードゲームのデジタル版としてちょっと珍しい存在だ。TCGのデジタル版といえば“環境の再現”が重視される印象があるが,TFシリーズは単体の作品として高い評価を受けている。

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 9月9日に発表された「遊戯王 TAG FORCE GX」Nintendo Switch 2/Nintendo Switch/PC)は,ある意味でその象徴のような存在だ。本作は2008年に発売された「遊☆戯☆王デュエルモンスターズGX タッグフォース3」のリメイク作であり,追加カードは収録されているものの,対戦環境は現代とはまったく異なる

 収録カードは「TF3」をベースに約200種類を追加した約3900枚で,現行の「遊戯王OCG」とは一部カードのテキストやルールも異なる。つまり,現代の遊戯王を「GX」の世界で遊ぶのではなく,当時の環境そのものをベースに再構築した作品というわけだ。

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 現在開催中の「東京ゲームショウ2026」のKONAMIブースでは,そんな本作がさっそく出展されていた。現地ではディレクターの松村祐志氏へのインタビューも行えたので,プレイレポートと合わせてその内容をお届けしていく。

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美しく,遊びやすく大幅進化!
変わっていない部分のほうが少ない


 まずは,「遊戯王TF」シリーズについて簡単におさらいしておこう。タイトルのとおり,本シリーズは“タッグデュエル”を前面に押し出した作品だ。原作やアニメでおなじみのキャラクターたちと協力して,作品独自の物語を楽しめる。

 登場キャラクターの多くは3Dモデル化されており,対戦中にはアニメの声優陣によるボイスを含む演出も楽しめる。複雑なルールを自動処理してくれる点も含め,当時のデュエリストにとって「原作体験」「ルール理解」「対人戦」の各方面で役立つ作品だった。

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 また,デュエル以外のコンテンツが充実しているのも特徴だ。カードを収集する手段が複数用意されているだけでなく,キャラクターとのコミュニケーションも深く作り込まれている。ここでしか描かれない物語も多く,原作ファンにとっては特に嬉しい要素が多い。

 本作でも100名以上のキャラクターが登場し,デュエルやミニゲームを通じて信頼度を高めながら,デュエルアカデミア最後の1年を過ごしていく。オリジナルキャラクターにも力が入っていることもあり,一部ファンコミュニティでは“カードゲームが遊べるギャルゲー”などと称されることも……。

 というわけで,「遊戯王TF」シリーズは「単なるTCGのデジタル版」とは一味違った存在として地位を確立していた。そんなシリーズの1作である本作が,リメイクでどう変化したのか,さっそく見ていこう。

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 今回のプレイでは,ゲーム序盤を少しだけ体験できた。TF3では,その1年を相棒となるパートナーデュエリストと共に戦い抜くことになる。

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 最初に選択できるのは「遊城十代/ユベル」をはじめとする主要キャラクター7人で,条件を満たすと新たなパートナーが解禁される仕組みだ。というわけで,今回はおなじみの主人公である十代とタッグを組むことにした。

最後の1年が舞台ということで,十代はすでにかなり経験を積んでいる。昔ながらの無邪気な雰囲気は残しつつ,荒っぽい一面を見せることも
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 グラフィックス面の進化は,ゲームを開始した瞬間に感じられた。もともとがPSP用ソフトだったこともあり,単なる2Dの立ち絵であっても高画質化で見え方が変わっている。マップ上を歩く3Dモデルや背景も明らかに別物で,ほぼ作り直されているといってもいい。

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 そのうえで,出てくるカードはどれも現代のデュエルではお目にかかれない懐かしいものばかり。画面は明らかに現代的なのに,そこから懐かしい情報が流れ込んでくるので脳が混乱する。「見習い魔女」なんて何年ぶりに見ただろうか。

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 デュエル中の画面も刷新され,快適性と演出の両面が大幅に進化している。感覚としては「遊戯王マスターデュエル」に,キャラクターの演出が織り込まれたようなイメージだ。これなら,TFシリーズになじみがない人でも違和感なく遊べるだろう。

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 なにより,パートナーのデュエルAIが賢くなっているのが嬉しいところだ。トラップをセットしておけば適切に使ってくれるし,強力なカードを無駄にリリースされることもなかった。シンプルにパートナーが強いので,しっかり連携して戦っている感覚を味わえる。

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 もちろん,キャラクターの3Dモデルやアクションも刷新されている。単に美麗になっただけでなく,小さな演出は常時表示されるキャラクターの動きで完結させつつ,重要な場面でカットインが表示されるなど,演出にメリハリがついているのが心地良い。

デュエル全体の演出は派手になっているが,ゲームが止まる場面は少なくなっている。何度もデュエルを繰り返すゲームだけに,こういった部分の快適性が良くなるのは非常にありがたい
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カードごとの演出も大幅に強化され,モンスターによっては3D演出が追加。さらに,フィールド魔法にもアニメーションを含む演出が用意されている。カードプールを絞っているからか,カード個別の演出が濃い
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 カードやDPの入手,パートナーとの信頼度を高める要素についても,以前よりハードルが低めに設定されているように感じられた。しかも単にデュエルを繰り返すだけでなく,ミニゲームやクイズなど,さまざまなコンテンツを通じて作品世界を楽しめるようになっている。

新ミニゲーム「釣り」ではカードパックが連続で手に入った。この結果は「かなりの幸運」とのことだが,それにしてもパック入手の経路が増えたのはありがたい
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 実際に触れられた時間は短かったが,その変わりっぷりは十分に実感できた。基礎となるシステムや物語は残しつつ,見た目や操作感は完全に別物。追加カードなども考慮すると,ほぼフルリメイクといっても過言ではない。

 試遊後には,本作のディレクターである松村祐志氏への合同インタビューに参加できたので,最後にそちらを掲載する。本作での調整点などについて語られたので,詳細が気になる人はぜひチェックしてほしい。


「遊戯王 TAG FORCE GX」ディレクター
松村祐志氏 インタビュー


――今回,「TAG FORCE 3」をベースにした理由を教えてください。

松村氏:
 「TAG FORCE」シリーズ自体に根強い人気があることは認識していましたし,「GX」が20周年を迎えるタイミングでもあったので,改めて「TAG FORCE」を作りたいというところから企画が始まりました。
 「TF」シリーズ3作品をまとめる案もあったのですが,それではかなりのボリュームになってしまいます。であれば,その集大成である「3」をベースにするのがいいだろうと考え,今回の形になりました。

「遊戯王 TAG FORCE GX」ディレクター 松村祐志氏
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――18年前の作品を今リメイクするにあたり,どのような部分を現代向けに変更したのでしょう。

松村氏:
 当時遊んでいただいた方はもちろん,最近「遊戯王」に興味を持った方や,「難しそう」と感じてこれまで触れてこなかった方にも遊んでいただきたいと考えています。そのため,当時のままではなく,現在遊ぶゲームとして必要なアップデートやフォローを加えています。
 UIなどについても,この18年間で「マスターデュエル」や「デュエルリンクス」などを通じて培ってきたノウハウを生かしています。一方,キャラクターのセリフやカットインなども重要な魅力の1つですので,それらもメリハリよく見せられるよう意識しています。

――ボイスは新録されているのでしょうか。

松村氏:
 アニメキャラクターについては,PSP版当時の音声や,「デュエルリンクス」など別タイトルで収録したボイスを中心に使用しています。当時のアニメを思い出してほしいという意図もあり,今回は基本的に新録していません。
 一方,オリジナルキャラクターについては,当時のボイスだけでは不足する部分がありますので,必要に応じて新たに収録しています。ただし,オリジナルキャラクターだけボイス量が大きく増えることがないよう,当時のボリュームを意識して調整しています。

――約200種類のカードが追加されるとのことですが,どのような基準で選出を行いましたか?

松村氏:
 少なくとも「人気テーマだから全部入れる」という選び方はしていません。アニメでそのキャラクターが使っていたか,そのカードを入れることでテーマとして動きやすくなるか,といった点を総合的に見て個別に判断しています。
 たとえば,アニメではキャラクターが使っていたのに当時はカード化されておらず,「TAG FORCE 3」では使えなかった――というカードなどですね。よりキャラクターを深く表現できるセットを目指しました。

――後年に追加されたカードと当時のカードではかなりパワーが異なります。そのあたりは,どのように調整を行ったのでしょうか。

松村氏:
 主にリミットレギュレーション,つまり使用可能枚数を調整する形でバランスをとっています。もちろん,制限しすぎると使われなくなってしまいますので,そのあたりは悩ましい部分ですね。
 また,過去のカードについては,基本的に現在のエラッタ後の内容を採用しています。そのため,同じカードを使っても当時とまったく同じ環境にはなりません。

――試遊ではパートナーのAIがかなり適切に動いてくれて,前作と比べて明確に賢くなっていましたね。このあたりは,どういった意図で調整されたのでしょうか。

松村氏:
 TFシリーズ以降も「遊戯王」シリーズでは多くのデジタル作品を作ってきましたから,そこで培ったものが生きた形です。AIについては,パートナーがお手本となれるような動きを目指しており,現在も調整を重ねています。

――近年の遊戯王作品としてはシンプルな環境で遊べますから,初心者も多くプレイすることになるかと思います。そうしたユーザーに向けて,どのような施策が用意されていますか?

松村氏:
 まず,これまでより難度を一段階下げた「カジュアル」にあたるモードを用意しています。パートナーの動きを見ながら「遊戯王」を学んでみたい人は,こちらを選んで始めてみてください。
 本作は基本的にCPUとの対戦を中心としたゲームですので,制限時間を気にせず,自分のペースで遊べます。100名以上のキャラクターがそれぞれ異なるデッキを使いますので,ゆっくりとカードの動きを探りながら遊ぶのがオススメです。

――比較的カードが集めやすくなっている印象を受けました。カード収集やゲーム進行のテンポの変化について教えてください。

松村氏:
 18年前と現在では,お客様がゲームに使える時間や遊び方も変わっています。そのため,カードの入手難度などを全体的に見直し,序盤は比較的ストレスなく進められるようにしています。
 ただ,パックを開けて新しいカードを手に入れ,パートナーと一緒に少しずつ強くなっていく体験も,TFシリーズの重要な楽しさです。あまり簡単にコンプリートできてしまっても面白くないので,収集の楽しさと快適性のバランスには気を付けています。

――ミニゲームもかなり変わっているようですね。

松村氏:
 当時のものを引き継いでいるミニゲームもあれば,今回リニューアルしたものもあります。たとえばクイズは,自分がパートナーにしているキャラクターのデッキから問題が選ばれる仕組みになっています。パートナーのデッキを知ることでクイズにも答えやすくなり,より理解を深められる仕組みですね。

――オンライン対戦について教えてください。ランキングやレーティング戦も用意されるのでしょうか。

松村氏:
 現状では「ルームマッチ」と「フリーマッチ」の2種類を考えています。レーティング戦については,現時点では導入する予定はありません。本作で一番大きな部分は,キャラクターと一緒にストーリーを進めていくことですので,まずはそこを楽しんでいただきたいと考えています。

――ありがとうございました。


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