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“煮卵”でも“Dy84n※&@あk”でもなんでもOK。好きな文字列でカードを生むデッキ構築型ローグライク「Verse of Birth」[TGS2026]
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印刷2026/09/18 00:53

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“煮卵”でも“Dy84n※&@あk”でもなんでもOK。好きな文字列でカードを生むデッキ構築型ローグライク「Verse of Birth」[TGS2026]

 東京ゲームショウ2026(TGS 2026)の4Gamerブースでは,新作PCゲーム「Verse of Birth」の試遊台を展示している。
 日本語読みはバースオブバース。略称はバスバスだろうか。

 なお,今年の4Gamerブースはステージが山盛りで,少なくない数の試遊台も展示している。そのせいでブース運営チームは近年まれに見る超大忙しであり,編集部にはなにも情報が舞い込んでこなかった。

 そのため私は「おっ,どこかのブースでなんか新作あるじゃん……ふぉお,げえ,まあ……?」という気分で,接待なしに他人面で楽しんだ。弊社社長がステージでトークしてる斜め下の位置でだ。

 あの絶妙な感覚を味わわせてくれたバスバスには,感謝感謝。

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 なんて世間話はいいとして。

 本作は,電通の社内チーム「dentsu Game Center」が制作する,生成AIを用いたデッキ構築型ローグライクカードゲームである。

 2025年3月のイベント「TOKYO INDIE GAMES SUMMIT 2025」でプロトタイプがお披露目されており,約1年半で形にしたようだ。

 ゲームの基本的な遊び方は「ゲームプレイでリソースを得て,それを使って新規カードを生成し,構築したデッキでSlay the Spire的なローグライクダンジョンに挑戦する」といったものであった。

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 まずはカード生成から見ていこう。

 本作では,プレイヤーが入力するテキスト(誕生の詩)に応じて,商用利用フリーのAdobe FireflyとOpenAIのGPT-4oのコンビが,名称・外見・能力・スキルなどを備えた,オリジナルのモンスターカード「ロゴス」をリアルタイムで生成してくれるという。

 生成AIと聞いてパッと思い浮かびそうな問題点については,上記の構成だけ見ても,だいたいクリアされていそうだ。

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 カードの生成に用いる文字は,漢字・ひらがな・カタカナ・英数字・特殊記号となんでもOK。意味のある熟語だろうが無意味な文字列だろうがすべて通る。生成パターンについては,事実上無限であろう。

 生成AIを使い,自分の言葉で作る,などと受け取るとテクニカルに感じるかもしれない。ただ,良くも悪くも「能力違いのキャラも出る闇鍋ガチャ」くらいシンプルに捉えると,急に身近に感じられるだろう。

※ロゴスの生成に用いるワードや,実際に生成されたロゴスは,ほかのプレイヤーに公開されることはないというが,個人情報で一発逆転を狙うのは,少なくとも試遊台ではやめておこう。開発サーバーにも(機密情報として取り扱われるとしても)残るだろうから

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 上の画像は「4Gamer」と打って生まれた“カウグラ”くんである。誕生の詩は永久に刻印されるが,名称はニックネーム的に変更できる。

 ロゴスには体力・攻撃力・素早さ・ソウル(たぶんMP的な)・スキルの項目がある。いずれもカード生成時の運頼みだが,大きめの値を引くとテンションが上がりそうだ。

 もし「パラメータはいいがスキルが物足りない」「どっちもほどほどだが,もっと上を狙いたい」なんてことになると,分かりやすく泥沼にはまりそうである。

 なお,生成AIというのは運営型ゲームにおいて,既存のインターネットサーバーなどと同じように,「プレイヤーに使われた分だけ費用がかかる,業界新規のランニングコスト」である。
 機能を無限開放すると,どんな大手だろうと生成AIの開発元だろうと悲鳴を上げるしかないので,生成しまくりとはいかないのかも。

 余談だが,勝手に他媒体の名前でもいくつか生成したところ,ステータスは五分五分だったが,おもに便利さの面で若干負けた。

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 ダンジョンは「挑戦するたびに変化」「50種類以上のイベント」「ランダムな強化要素でビルド構築」「クリアorゲームオーバーで強化要素リセット」と,ローグライクに求められる基本装備を完備している。

 そのうえで構築したデッキを持ち込める点が,元祖ローグないしアーケードスタイルとは違う,ほどよいカスタマイズ性を生んでいる。

 道中イベントに関しては,これはもう画面を目にした時点で,いつかどこかで見たことがある気がする人はうなずけばいい。

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ショップもある。「パルサー」はいわばポーションのこと。チャームは「レリック」とでも呼べば,少なくない数の人たちがうなずくだろう。スキル類は後述
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 マップのマス目を進んで会敵すると,ターン制オートバトルに移る。盤面は敵味方ともにダイヤ状の9か所。それらがタンク向けの前列,サポート向けの中列,アタッカー向けの後列に分かれている。

 盤面に配置されたロゴスは自動で攻撃・スキルを繰り出す。行動順は素早さ依存だ。乱数もない定数勝負である。一方で「いつどこにロゴスを配置するか・移動させるか」はプレイヤー操作となる。

 ロゴスには召喚コストの概念がないため,開戦初っぱなから全出しもできた。しかし,手札が,瞬発力に優れる一方で持続力に欠けるものだったり,ボスが回復ありの持久戦タイプだったりしたら詰む。自由に出せるからこその,いつ切るか。適切なカードプレイが求められる。

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強敵マスで出てきた子たちが無限増殖と回復で手がつけられなくなり,こちらが全滅したの図。なお,TGS初日はカード生成できない試遊台が存在し,私は4Gamerスタッフとして,来場の皆々様方のためにその台で遊び,6枚編成が基本のところを,手もとに3枚しかないから3枚で挑んでいた(なお,夕方前に直りました!)
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 戦闘で大事なのは「敵味方ともに,攻撃は相手の“そのとき”最前列にいるロゴスに対して行う」ことだ。
 盤面はグリッドと呼ばれ,1〜9の番号が割り振られている。攻撃でグリッド1の敵を撃破したら,次はグリッド2の敵へ。障害をすべて打ち倒したら最奥のグリッド9にようやく攻撃できる。

 これを先述の説明に当てはめてみよう。「攻撃を引き受けさせたいタンクは前列1〜3に,サポートは中列4〜6に,最後まで生き残ってほしいアタッカーは後列7〜9」とする意味が理解できるかと思う。

 ただし,グリッド上では「リンク」(配置順のつながり)によるシナジーで連鎖が起きるため,無理に当てはめても生かしづらい。また,敵は範囲攻撃も使ってくるため,配置したロゴスを移動させたり,場所を入れ替えたりすることもある。
 そのとき,盤面がロゴスであふれていると犠牲が出るわけで。開戦全出しはリカバリーが利かないのである。

 正直,飲み込む必要があるルールと用語は多い。だがそこを知ってからは,このゲームの楽しみ方が一気に湧いて出てきた。

グリッド。特定の位置を強化する機能もある
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 戦闘に勝利すると,いくつか報酬がある。ポーション相当のパルサーとショップ用の通貨は置いといて,本作で戦闘する最大のメリットは「スキルの獲得」だ。これはランダムで獲得したスキルを,任意のロゴスに3つまで付与できるもので,たとえば以下のような効果がある。

・特定条件でATK上昇
・ダメージを受けたときトゲ1
・このロゴスが死んだら一度復活


 これらを戦闘ごとに追加・置換し,手持ちのロゴスたちをどんどん強化していく。そのうちスキルがあふれて悩ましくなる。自前のスキル×ランダムな獲得スキルの理想の組み合わせを引いたら,もう上振れの鐘が鳴る。

 本作では戦闘後,ロゴスたちの体力が全回復する。そのため,序盤はスキル構成を固めるべく戦闘マスを積極的に狙うゲームに見えた。

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 なお,第一層のボスは,なんかよく分からない動きをしていて,なんか動きながら攻撃してきて,なんか気付いたら相手の素早さが1万6000を超えてて(手持ちロゴスの各パラメータは1〜12くらい),死んだ。

 ウロボロスハウンド。子犬みたいな愛らしさだが,えげつないギミックで攻め立ててきた。ゲームが変わったかと思う体験ができた。

 皆さんには試遊時,「NEW GAME」で遊ぶことをオススメする。サラッとゲームプレイしたいなら「CONTINUE」でいいが,犬にやられんぞ。

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 Steamページによると,ゲームモードもいくつかあるようだ。

 まず10段階の「チャレンジモード」は,ストアテキストいわく“理不尽と不条理を愛するプレイヤー向け”とのこと。塔があったら登らないと気が済まない登頂者タイプの人が歓喜しそうなアレであろう。

 強化され続けるボスラッシュに立ち向かう「エンドレスモード」も搭載するという。ああ,どちらもそういう人向けだ。

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 デッキ構築型カードゲームにローグライク。そこに生成AIを組み合わせるゲーム構成は,その到達点が分かりやすく魅力的だ。

 ローグライカー,ならびにTCG/DCGのファン層が,それぞれ異なる理想型を思い描くであろう完成形に,どこまで詰めきれるか。

 ほんのちょっとの味つけの違い。それこそ値1ですら駆け引きのあり方を変えるカードゲームとローグライクの融合だけに,成否のカギを握るのは,ゲームデザイナーの度量と追い込みである。

 ということで今がどの程度のものなのか,確かめたい方はぜひお近くの千葉県・幕張メッセの真ん中あたり,5ホールの右寄りの05-C04にお越しください!



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